2016年7月1日金曜日

ドクダミ




初めてドクダミと出会ったのは疎開した滋賀県今の日野町に合併された村の農家の庭だ。白い花が咲いているからと摘もうとしたのだと思うが強烈な匂いがして驚いた。あまりにも強烈な匂いを初めて嗅いだので記憶に残っている。これは薬になる草だと教えられ見ると何処から摘んで来たのか種々の草が乾されていた。その中にドクダミが乾いて哀れな姿があった、その他に今から思えばハハコグサの黄色い花、後に腹痛の時に煎じて飲まされたゲンノショウコ灸の素と教えられたヨモギがあった。この匂いは如何にも効能がありそうな匂いで十薬と言われるのも頷ける気がする。疎開先は伊吹山が近いからもぐさ、その他の漢方の原料を栽培或いは採取が稲作の副業だったのだろう。このドクダミを触れたり、踏んだり、刈り取ったりすると匂いが暫く残るので探偵小説のアリバイにならないかと思う。

どくだみに犬踏み込みて匂い立つ     枯沼

3 件のコメント:

三四郎 さんのコメント...

あちこちで見られますね、これ。でも最近、臭いを嗅いだことがない。試してみるか(笑)

ター さんのコメント...

今日は半夏生でしたね。ハンゲショウもドクダミ科でした。
それにしても疎開先は随分の田舎でしたね。薬草の宝庫、伊吹山の山麓に位置し、日本の製薬発祥と関わりのある地域じゃありませんか?

さんのコメント...

三四郎 様

 そうですか、私は公園や道端の草刈り、犬の散歩される方のおかげで嗅ぎました。
近年匂いが弱いのでしょうか。

ター 様

 今日が半夏生とは気づきませんでした。関東では蛸を食べると聞きませんし。
疎開先は近江鉄道日野と云う駅でそこから歩きました。伊吹山の山麓から離れていましたが
灸の艾の産地と知り合いのおばあさんから聞かされました。