ビワ
初夏に蕎麦屋へ行くと冷麦にビワが一個添えて入っているのを見た、子供の頃の我が家は外食をする余裕が無かったし偶に蕎麦屋へ行ったとしても奮発してキツネかタヌキだった。家で食べている冷麦にビワが浮かんでいるだけなのだが白い麺にビワの橙色が映えて妙に高級な食べ物に見えた、ビワの季節が終わるとスイカの薄いのが入れてあるが、これはケチだな大きな切身を入れればと思った。自分で稼ぎ冷麦が食べられるようになった時に一度も食べたいとは思わなくなりタヌキが好きでいつもタヌキだったし、もう少し年配になると蕎麦そのものの味を気にするようになった。
枇杷の木や揺りかごもリス見えぬ園 枯沼
4 件のコメント:
僕も赤貧洗うがごとくの生活でしたが季節、季節にはホンモノの季節の味が少々ですが口に入りました。
貧しかったけれど今から思うと贅沢な豊かさを味わっていたのかもしれませんね。枇杷は家…もちろん借家です…の庭にありました。無花果もグミも…。
高知の東部を歩いている時に、沢山びわを見ました。宿坊のデザートに山盛り出されました。
しかし、東京では高くて買えません。
初めてビワを食べたのは、30歳過ぎてからでした。
取材で萩へ行ったとき、川の畔に沢山の実が生っていて、ちょいと失敬しました。
色合いも味も淡淡と甘く、好物のひとつとなりました。
いま名産地(のひとつ)の房州に住むわけですが、なかなか高価で買うのを躊躇します。
三四郎 様
日本中クラスに一人いるか否かの金持ち或いはヤミ屋の子以外は貧しかったですね。
色々食べたいものがあったが夢だった、ビワは庭になったからとおすそ分けを頂いた。
疎開先の井戸の傍には大木があり初めてビワを食べたと思います。
征郎 様
それは好かったですね、沢山食べてみたいです。
ISI 様
北海道で出来ない果物ですね、美味しかったでしょう。どうして高いのかな。
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