2013年3月11日月曜日

保坂さんの鉛筆画(保坂ホワイト)



保坂さんの個展を見に行けるのが毎年の楽しみの一つになり画伯にお目にかかると何時開くのかと子供みたいに聞いてしまう。鉛筆画にはドイツの鉛筆会社の百色以上ある鉛筆を使われているのかと或るとき伺ったら僕の家にあるような十数色の鉛筆の入った箱を見せて下さった。あの細い芯を塗り重ねて心に打つ絵が描ける根気がいる仕事だ。保坂さんの絵を見せていただいて素人の僕が感じるのは独特の白い色だ、日本画のように画材を下塗りして塗りつぶさずに紙の白を残している。何故独特の白になるか、それは陰影の表し方が独特で技巧があるからだと推察している。
岩を噛む波の白、雪国の情景、建物の白亜の壁、白雲それぞれの白が鮮明であったり歴史を感じる鈍い白だが胸に響く白です、画用紙の白さだけで表す保坂ホワイトと呼んでも良い白ですね。今日も変わらない白と画伯の少し白くなったように感じるお髭に会えて大満足でした。

津波来て岩削りし日また巡り   枯沼


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